朱の蝶
ドンドンドン・・・

「セキさん、お留守ですか?」

シーン

ドンドンドン・・・

「セキ、起きてるか?」

シーン
 
「ルイ
 次は、お前の番」

「ゲンちゃん

 遊びましょう」

塁の、大きな声に
近所の家の明かりが灯る。

ワンワンワン・・・

犬の鳴き声まで、本当、迷惑な
真夜中の客人に、俺は、ため息
交じりにドアを開けた。

「お前等、何やってる?」

「おう、居るじゃん」

「居るだろう、普通
 こんな夜中に、何?」

ほんのり頬を、赤く染めた二人
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