朱の蝶

「はい、大切な話があるとか」

「そうか・・・」

大切な話・・・

「二代目、幹部の集まりの前に
　篠の兄貴が何か話があるそう
　ですが、どうなさいますか？」

「あの人の話したい事は
　分かってる
　
　この間、別れを切り出した時
　他の女とは全て手切るから
　一緒になろう
　そう、言うてたわ」

「一緒になるんですか？」

「タスクは、嫌か？

　あたしがイッシンと
　一緒になるん
　アンタはどう思う？」

どうして、こんな事を私
祐に、聞いてるんだろう？

「私は、二代目が思う道ならば
　どちらでも・・・」