朱の蝶
警察に連行されていく男達

病院へ運ばれていく怪我人

弦も、タンカーに乗せられて
運ばれていく・・・

地面にへばりつく私の手に
警察の手が触れた。

「こいつは、何も関係ない」

祐の声に驚く、私。

「しかし・・・」

「タ・・・」

祐は、真剣な眼差しで
この私を見つめる。

その瞳は、何も言うなと語る

「こんな、ガキの女に
 何ができる

 極道は男の世界
 
 こいつは、死んだ兄貴の
 イロ(女)や
 ただ、自分の男に
 会いに来ただけ・・・」
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