朱の蝶
大好きな貴方に肩を抱かれて
歩幅を合わせて歩くと
この街は色づき出す。

何も無い、この街が幸せ色に
どんどん染まっていく・・・

弦と並んで歩いていると
角から少女が飛び出してきた

一人、二人

「ゲンちゃん
 一緒に帰ろう」

「帰ろう」

「こらっ、マオ」

「チヨ
 二人の邪魔するな」

弦は、隠れている塁と浬
の姿を見つける。

「お前等
 ここで何してる?」

「チヨ、マオ
 
 逃げるぞ」

「キャー」

塁さんと、幼い少女が駆けて
行くのを追いかける、弦。

「こらっ、待てよ」
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