朱の蝶
俺よりもずっと大人なお前に
俺は甘えてきた。

面倒な事から逃げた。

もう、それじゃいけない・・・

俺は、この場所に立ち
本当の事を伝える義務がある

俺が奪った命は、千景の
たった一人だけの身内

『独りは、死ぬほど
 怖いから・・・』

俺が、千景を独りぼっちに
した張本人。

俺の話を聞いている両親の
顔が曇っていく。

俺はテーブルに、この腕を
思いっきり強く打ち付けた。

その音に、両親は驚いた
顔をする。
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