朱の蝶
そう、両親が不慮の事故で
亡くなり、お葬式の席で
私は、初めて兄に会った。

兄が私に会いに来てくれた

あの時・・・

兄は私にとって、どんな
ヒーロー、英雄よりも
かっこよかった。

私だけの、HERO。

「チカゲ、俺は、お前の
 兄ちゃんのチハヤや
 
 今日からは兄ちゃんと
 一緒に暮らそな?
 
 何も寂しいことないで」

一人ぼっち・・・

そう思っていた、私。

抱きしめてくれる人の存在に
私は、涙が止まらなかった。

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