朱の蝶
女に戻った、お前は
この俺に弱さを見せる。

「私、死ぬほど嫌な場所から
 何も持たずに、逃げて
 来たんです・・・

 ・・・・・・

 独りは、死ぬほど
 怖いから・・・

 でも、あの場所には
 戻りたくない

 あの場所に戻っても
 
 私は、独りきり・・・」

俺の目にはもう、一人の
女の子しか映っていない。

独りきりが怖いと嘆き悲しむ
女の子・・・

お前と同じ

俺だって、独りは怖いさ。
< 80 / 451 >

この作品をシェア

pagetop