朱の蝶
神前組本部事務所

ここは、組長の部屋

「タスク、二代目とはまだ
 連絡とれへんのか?」

「はい」

「どこに、行きやがった
 あのアマ・・・」

もぬけの殻となった部屋の机を
おもいっきり叩くのは、一新。

そこへ現れた、幹部の男達。

「イッシン、お嬢は
 見つかったかぁ?」

「まだだ」

「だから、最初から言うてる
 やろう
 
 女なんかに、組任せて
 どないするってな?
 
 神前の血かなんか知らんけど
 所詮は女、先代と同じよう
 に行くかぁ

 組の連中の大半は、二代目が
 消えた今回の騒動で、組から
 抜けよう思てる奴も多い

 もう、そろそろ分裂しても
 ええんちゃうか・・・」
< 86 / 451 >

この作品をシェア

pagetop