朱の蝶
「・・・
 親を失くした、神前組の名は
 この世から消えるだけや

 後は、皆の好きなように
 やろうやないか

 なあ?」

彼の意見に賛同して
笑い合う、幹部の者達。

「好きなように・・・
 
 頭になられへん男の
 考えそうな事やな

 分裂が何を意味するか
 お前、まだ分かってへん
 みたいやな

 奴が、この街に
 乗り込んでくるだけや」

「奴・・・
 西村四柳(しりゅう)」

「お前一人で、アイツに
 勝てるいうんか?」

「・・・・・・」

神前組は、悪の掃き溜め

行き場を無くした男達が
最後に辿り着く場所。

最終的に、この組で皆
羽を休める。
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