雨上がりの君に恋をして
えっ・・・
佐野くん、好きな子いるんだ。

「そう。でも好きな子いてもあきらめないから。それだけは覚えといてね♪」

「・・・・・。」


私は気付かれないようにそっと階段を下りた。


なんだ・・・好きな子いたのか。
じゃあこんな恋したって無駄じゃん。勝ち目ないじゃん。
私の頬には涙が伝っていた。

「っ・・・うぅ・・」

涙を流しているのが分からないようにそっと屋上へと向かった。

「っ・・・っ・・・」

だめだ。涙が止まんない。
こんなことで泣いてるなんて私って弱いんだな・・・

-----ガチャ

誰かが屋上へと入ってきた。

急いで拭かなきゃ!そう思って必死に目をこすったが目のあかい腫れは消えずいかにもないていましたと言わんばかりだった。

「また泣いてたの?」
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