雨上がりの君に恋をして
・・・そうなのだろうか。
私はいつものように接しているから、考えたこともなかった。


「でね、お話があるの。美雨ちゃん。もう蒼と関わらないでくれる?」

彼女の笑顔の裏には黒い悪魔がいるような気がした。


「私たちは蒼のファンクラブなの。私は部長の藤川七海。よーく覚えてね。」

なんで。ただ話すだけだよ。
なぜ許されないの?

「いや。なんで友達と関わることが出来ないの?そんなの嫌だ。」
「私、独占欲強いから。蒼だって嫌なはずよ。あなたと噂にでもなったら蒼が困るのよ?」

・・・佐野くんが嫌がる?
そっか。嫌だよね。私なんかと噂になるのなんか。
困るのは佐野くんだ。

「分かった。もう佐野くんには近づかない。」

「よーく言えましたその言葉、忘れないでね?美雨ちゃん。」

黒い笑顔を返したあと、ファンクラブの人たちは帰っていった。
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