先輩と後輩
[花]







アドレスを教えてしまったけれど、渡辺海斗からのメールは一向に来なかった。



相変わらず出会ったら会話、はあるけどね。







そんな生活に慣れつつあったある日。




「今日1度も海斗くんに出会わなかったねー」




学校も終わって、亜希と帰り道を歩いている。




「なんかいつも出会ってるって言い方だよね、それ」


「そうじゃないの?」


「まぁそうかもだけどさ」




確かに告白をされてから、毎日1度はどこかで出会って会話をしていた気がする。




「どうしたんだろうね、海斗くん」


「さあ?」







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