お嬢様が貧乏学生と2人ぼっち

夏はとにかく暑いから、って琴未さんは部屋になかったエアコンと除湿器を買ってくれた。

あざす。まじであざす。

あ、ありがとうございますか。

ちゃんと言ったよ、ありがとうございます。

「頭の隅に置いといてほしいことなんだけど…私が嫌いな臭いは汗の臭い、それから洗濯物が半乾きの臭い。」

「じゃあその臭い嗅ぐとどうなるんですか、琴未さんは。」

「まぁ…仕方ないと呪文のように言い続けるわね。防げなかったのは仕方ない、でしょ?」

「その通りですね。」

仕方ないと呪文のように言い続ける琴未さんを、ちょっと見てみたい。

絶対おもしろいだろ。

ははん。
< 68 / 90 >

この作品をシェア

pagetop