お嬢様が貧乏学生と2人ぼっち

「修さん。」

「あ、優世君。居酒屋って初めてで…少し緊張してる。」

緊張してると言っても、やっぱり前と同じ笑顔。琴未さんは早くこの笑顔に包み込まれたらいいのに、とふと考えた。

「どうしてここがわかったんですか?」

「調べたからです。あれ、こう言うと君が悪いように聞こえるね。すみません。」

「いえ。あの、何か用があるんですか?」

「はい。用と言うか、我が儘を。」
< 73 / 90 >

この作品をシェア

pagetop