君とわたしの物語。
2
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次の日。
お昼休みに平澤くんは、ソッコー図書室に現れた。
「腹減った。和未、飯ちゃんと作ってきたよな?」
ちょっ、呼び捨て…。
…なんかもういいや。
「作ってきましたよー。ちょっと待ってて」
ちょっと嫌味っぽく言って、カウンターの奥に置いてあるわたしの荷物を引っ張りだした。
いつもは使わないお弁当箱。
しかもわざわざ実家に帰って、育ち盛りのために大きめのお弁当箱を持ってきたのだ。
(…なんでこんなことまでやってるんだろ)
「和未ー。早くしろよ」
カウンター前で叫んでいる。
よほどお腹を空かしているんだろう。
「今行くって。そんなに急がなくてもいいじゃん」
重い腰を上げて、再びカウンター前まで戻った。
「サンキュー。早く食おーぜ」
「………え!?わたしも一緒に食べるの?」
「なに言ってんの。一人で食う飯ほどまずいもんはないっしょ」
う、うそでしょ…。
てっきり渡して終わりだと思ってた。
二人で食べるなんて、わたしにとって地獄に近い。
「いや…、遠慮します…」
「だから無理。メガネ壊したの誰だっけ?」