君とわたしの物語。
3
お弁当を作れと言われた日から1週間が経とうとしている。
もちろん今もしっかりお弁当作ってますよ。
たまにわざとトマト入れて小さな嫌がらせはしてるけど。
そして今は平澤くんとランチ中。何故かすっかり窓際の席が定位置になっている。
慣れって怖い。
ついでに言うと、わたしも今では平澤くんへの警戒心は無くなった。
「そーいや和未ってここの卒業生なんだっけ?」
「え?まぁうん」
最近じゃ世間話も交わすほど仲良し(?)になっている。
「じゃあ滝口さん知ってる?」
「滝口って、滝口 政尚?」
「そうそう。今外部コーチで来てんだよ。卒業生って言ってたからもしかしたら知ってっかなーと思って」
平澤くんは口いっぱいにオムライスを詰め込みながらしゃべる。あぁ、ごはんこぼれるって。
「滝口なら知ってるよ。2、3年の時同じクラスで仲良かったから。 懐かしいなぁー」