15のチルドレン -Secret End-
十分掛けて神社に辿り着いた私と遠藤は、タクシーの運転手にお金を払って石段を駆け上がる。
まるで風が私達の背中を後押しするように追い風が吹いた。
縺れそうになりそうな足を動かして石段を上がった先、そこで待っていた光景、見知ったようで見知らぬ顔。
一度だけ姿見で見たその横顔。
自然と私達の足は止まった。
そいつはご神木を見上げていた。
何の目的で見上げているかは分からないけれど、熱心に見つめている。
嗚呼、そいつの背丈は随分高い、顔立ちも記憶よりうんっとオトナっぽし、子供の面影がない。
それから、それから、それから―――…。