15のチルドレン -Secret End-
俺は今日の昼間、15年前に失踪した大親友の坂本 健と再会したんだ。
俺の同僚の寺嶋と公園でサッカーをしているところを、偶然通り掛った俺が目撃。
15年経った今も変わらない姿で登場されて、俺は幽霊でも見ているんじゃないかって気分に陥った。
実際、俺は坂本が幽霊じゃないのかと疑心も抱いている。
だって見た目は15歳、中身はアラサーとか信じられるわけないし、現にあいつは俺の目の前で消えそうになった。
明滅する体、透ける体、消えそうになる体を直視したんだ。
路地裏から車で移動してやる際だって、バックミラーに姿が映ってなくって、幽霊と思う他なかった。
ずっと捜し続けていた親友が幽霊として現れるなんて、そりゃあ驚くのなんのって俺の常識許容範囲はオーバーヒートしそうだ。
消えそうなあいつを秋本の部屋に連れて行って、んでもって連絡を受けた秋本に事情を説明して、俺は一旦会社に戻った。
秋本も坂本の明滅が止まるまで傍にいたそうだ。
今は部屋で休んでいるだろう、彼女は静かに語ってくれる。
本当は傍にいてやりたいんだろうけれど、俺に説明をしてくれるために場所を設けてくれた。
別段俺は秋本の部屋でも良かったんだけど、彼女が坂本に話を聞かれたくなったんだろう。
早めに退社する俺と落ち合い、こうしてカフェに入っている。