天使の初恋。
学校の中に入ると何人か生徒が来ていたらしく、少し賑やかだった。
たぶん彼らも朝早く来て校内探検に繰り出そうとしていたのだろう。


「結構人いるね」
『うん、なんかビックリだね。』


あたし達は最初にクラス発表を見に行こうと思い、掲示板をのぞいた。
しかし、周りには大勢の人が居てとても近づける雰囲気ではなかった。


『こんなに人いたら無理っぽいね。』
「だね、でも教室確認しなきゃ校内探検繰り出せないしなぁ・・・。」


二人で悩んでいると、周りの女子達が急に騒ぎ出した。
そして「カッコイイ」とか「話しかけてみる?」などと言う声が聞こえてきた。


「なんだろ?」
『さぁ?・・・・行ってみる?』
「う~ん、このままじゃクラス発表も見れないし・・・行ってみよっか!」


あたし達は騒がしい方に足を進めて行った。
すると、


「なぁ蓮、クラス発表見に行こうぜ」
「いいけど、人かなりいるぜ?」
「マジかっ!?うわぁーめんどぉー・・・。」
「ま、いいや行くぞ」


かなり美形の二人がいた。
男の子なのに顔が綺麗とかっ!羨ましい・・・。
蓮と呼ばれた人は背が高く髪色は少し赤みのかかった黒で透き通るほど綺麗だった。
もう一人の男の子は蓮と言う人には及ばないが背が高くて髪色は茶髪、見た目からして少し軽そうな男の子だった。
あの二人を世間一般では王子様と呼ぶのだろう。


「すっごいカッコよかったね!」
『うん、男の子なのに凄い綺麗だったっ!!』
「あの二人、人気でそうだね。」
『きっと凄いモテるんじゃないかな?』


あたし達があの美形二人の噂をしていたら、


「君たち可愛いね♫」
「おい、純太やめろって。」
「いーじゃん、少しぐらい」
「はぁ・・・」


なんとあの美形二人が話しかけてきた。
あたし達が反応に困っていると


「悪いな、驚かせて。」
「い、いえっ!大丈夫です!・・・ね?霞。」
『ぅ・・・うんっ!』
「そっか、んじゃ俺達は行くから」
「えぇーもう行くのかよぉー」
「バカヤロー、お前は少し反省しろっての。」
「ちぇ・・・わーったよ!んじゃ二人ともまた後でね~♫」


と言い残し二人は去って行った。


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