不良彼氏は正反対

遼は捨て台詞のようにそれだけ言って
どっかへ消えた。


まあ、
恋華の後でも追っかけたんだろう。



「蜜輝、離せよ」

「愛斗・・・・・・ごめん」

「なんで謝んだよ?お前は悪くねぇだ
ろ」



全部、俺が悪い。

今上手くいってないのだってさ、
俺に問題があるからだろ?


どうしたらいい?


わかんねぇーよ。こんな気持ちになった
んだって


俺は初めてで。


「愛斗・・自分をせめちゃだめだから!」

「え?」

「あたし、喧嘩してて強い愛斗も好きだ
けど・・優しいところもすっごい
好き!!」

「ははっ。照れんじゃん」



俺は全然優しくなんかねぇのに。

蜜輝は一生懸命真っ赤になって言って
くれた。


人は誰かと一緒に前に
進んでいく。



誰かを選ぶということは


誰かを失うってことなのか?


< 197 / 371 >

この作品をシェア

pagetop