不良彼氏は正反対
「あたし・・ヒック。
ほんとはただ寂しいだけなの・・」
「うん」
「愛斗がそばに居てくれて嬉しかった。
蜜輝ちゃんだって仲良くなれた気がした
のに・・・」
いつだってあたしはそう。
当たり前なことに振り回される。
仲良くなりたい、好かれたい。
そんな思いを持った相手ほどなかなか
上手くいかない。
それは必然的に。
分かったことは、
諦めることもやっぱり必要だと。
苦しむ前に
やめた方がいいってことだよね。
「恋華・・・・・・、今まで寂しかった
よね?大きな家で、お母さんたちとは
上手くやれなかったんだもんね?」
「うん・・ふぇ・・」
莉藍はあたしを優しく抱きしめてく
れた。
そして、
あたしが考えていることが分かるように
「けどね?
諦めちゃだめだよ。諦めは・・逃げだか
ら」
「逃げ?」
「うん、幸せを自分で手放すの」