不良彼氏は正反対
「・・・っ。遼・・ハァハァ」
今一番会いたく無い奴ナンバーワンだ。
「お前なんでそんなに息切れてんだ?」
「うるっせぇよ」
「どうせ、恋華でも探してんだろ?」
むかつく。
俺や、恋華を分かったように見透かした
目でみやがって。
ずっとそうだ。
喧嘩では俺に勝ったことねぇくせに、
俺を
精神的に追い詰めるんだ。
「ここまで思った通りにお前らが崩れて
くとは
俺も予想外だったよ」
「だからなんだよ」
「だから言ったろ?喧嘩以外は・・・
いや、
今は喧嘩も勝てるかもな」
―――ガッ!!
挑発するような遼に、
俺はつい手を出してしまっていた。
「はっ、いきなりだなお前は。
フライングだろ」
「黙れ」
俺は表情をまったく変えずそう言った。
「フライングばっかしてっと、スタート
なんて出来ねぇぞ?」