不良彼氏は正反対

きっと、
そんな人と一緒になったって苦しいだけ
だと思う。


「来週、今日の食事会をやり直そう。
そこで・・はっきり結婚したいか言って
くれる?」



委員長は、
なにも焦っていない声でそういった。


羨ましい。


その強さがあたしにもほしいよ。



「それじゃあ」

「あっ、お見送りいたします遼様!」

「いや、恋華についててあげて?」

「えっ・・はいっ!」



そう言って、

委員長は部屋を出ていった。


バタンっ。



ドアの閉まった音が地味に部屋中に
響きわたった。



「・・・っ。」


委員長は優しすぎる。


こんな面倒くさい女、

ほっといてくれていいのに。



どうしても・・

甘えたいと思ってしまうから。


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