不良彼氏は正反対
こんな俺はだめか?
「あの子・・絶対愛斗のこと好きだよ?
だって・・・あんな作り笑い・・・愛
斗と別れたからに決まってる・・」
「そうだと・・いいんだけどな?
けど、俺は・・あいつを殴ったりもした
んだ」
俺がせつなくそう呟くと、
なんでか
蜜輝は嬉しそうに優しく微笑んだ。
「なんだ・・よかった。
愛斗も恋華を好きなんだね?
けど、愛斗はわざと殴ったんでしょ?」
「あぁ・・・」
「じゃあ、あたしは・・・大好きな二人
を見守ってあげる♪
殴ったことも謝りなよ?」
蜜輝は、
さっきまで頬に伝ってた涙を拭き取って
強い表情で俺にそう言った。
「もう、付きまとうのもやめるからっ!
頑張れっ♪」
「みっ、蜜輝?」
「・・・なに?リーダー?」
どこかに行こうとするのを俺が少し
引き止めると・・
俺をリーダーと呼んで意地悪に蜜輝は
笑ってた。
俺の周りのやつは・・どうして自分の
気持ちを押し込めて
人の恋を応援する勇気を持ってんだろ。
けど俺は・・俺に勇気を与えてくれた
人の思いを
無駄にしない恋を・・・したかった。