不良彼氏は正反対
「では、行かせていただきます。
それと・・、学費もバイトでもして
稼ぎますので・・・出して頂かなくて
よろしいので・・・荒野さん」
「あっ、はい・・・」
あたしは、それだけ言って家を出る。
さすがに遅刻かもしれないし。
だから、知らないよ・・・・・・。
お父さんとお母さんの表情なんて。
「それでは、お母様・・お父様・・
失礼します・・」
―――バタンっ。
自分の家から出たのに変な感じだ
なぁ・・。
「お嬢様・・よろしいのですか・・?」
「なに?荒野は文句あんの?
早くドアを開けて?」
「いえ・・。かしこまりました。」
そして、荒野にドアを開けてもらって
車に乗る。
学校までは車だったら数分で着く。
その間に、荒野が口を開く。
「どうして・・奥様方に本当の姿を見せ
られないのですか?」