不良彼氏は正反対
「なんでって・・なんか楽しそうな顔
してたもん♪」
「なんで!?あたしたちは・・自分の
ことを考えるだけで精一杯で・・」
「あたしたち・・?恋華、なんか
隠してるの?」
「え・・・」
どうしよう・・。
さすがの莉藍でも・・お嬢様ってことは
言いづらい。
なんだか・・・
距離を置かれる気もしてしまう・・・。
「恋華・・?
無理して言わないでいいよ?」
「けど・・莉藍聞きたいでしょ?」
「恋華が言いたくないこと聞いても
しょうがないって」
なんで・・
やっぱりみんな優しくて・・温かい。
あぁーー・・。
自由ってこんなにもいいんだ。
「莉藍・・聞いてくれる・・」
「え!?恋華大丈夫?聞く聞く!!
待って、場所は変えよ?」
それからあたしは
人気のないところに移動して泣きながら
莉藍話した。
嗚咽でなかなか話せないあたしに
背中を摩りながら
相槌を打ちながら
莉藍は聞いてくれた。