屍村
 
9月15日の夜。

鈴虫の声がはっきり聞こえる頃かしら。

夢を見た。

わたしは白い立派な台の上にいた。
身体は動かない。

遠くに死んだお母さんが見えた。

あまりにもリアルだから現実との区別がつかなかった。

そして厭な夢だなと悟った。

暗闇の中からブツブツと何か聞こえる。

耳をよくすませば聞こえる。
日本語?

でも何を言っているのかは全く分からない。

不気味だわ。

とても、そして怖いわ。

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