『蒼色の瞳の猫』
そんな時、いつも考える事。
小学校の時、陸上部で精いっぱい走ってたこと。

それから。

あたしは、『自分を変えてくれる何か』
に巡り合えると小さいころから思っていたんだ。

『イジメられるあたしを救ってくれる』
誰かの存在をずっと待っていた。

…けれど、何かの本みたいに
そんな人がポンと出てくるわけではなかった。

もちろん、そんなこと当たり前なんだよ、
って思ってはいるけれど、

どこか期待が心の中にずっと潜んでいたんだ……

あたしは、一人で傷ついた。

辛い思いををした。

誰も、助けてなんてくれなかった。



…あたしの涙は、その時から
『流れる』という事を忘れた。


< 12 / 31 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop