『蒼色の瞳の猫』
『ふぅ……』

やっと息切れが収まってきて、
あたしは重いコンビニ袋をドサッと下ろした。

思いのほか、手は赤くかじかんでいた。

『…どうしよう…』

良く分からないけど、
あの人が頭の中から離れなかった。

『…ううん、あたしには関係ないよ』

そう、切り捨てるようにひとり言をつぶやく。
心の中は何故かズキズキしていた。

『ストーブ…』

ピッ、という機械音と共に、
ストーブが部屋を温め始めた。


『ご飯、食べなきゃ…』

あたしがフラフラと玄関の
コンビニ袋を取りに行くと、

【ガチャッ】

…玄関のドアが、開いた。
いや、開けられた。
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