『蒼色の瞳の猫』
『おー、いたいた!』


…え?
なんでココにあの人が居るの?

あたしは、目の前の光景が信じられず、
パチパチと何度も瞬きをした。


『ちょ…不法侵入は禁止…』

『大家さんに許可貰ったし』

『あたしはいいなんて一言も…』

『言ってなかった?俺、聞こえなかったわ』


そう言って、人の家に
ズカズカと上がり込んでくる。

『俺、陸貝 葵。…よろしく』

そして、どういうわけか
いきなり自己紹介を始めた。


…はぁ!?

『え…っと、葵くん?どうして、ここに…』


つっかえながら出てきた言葉は、
何故か本当に聞きたいことではなかった。


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