殺伐少女【短編】
殺伐少年
ガチャッ

「・・・・・・・・・」

俺は黒紀涼(17)
自他共に認める「殺伐少年」


心の中をさらけ出したことがない。

まぁ、意思表示をしたことがないとでも言っておくか。

そんな俺が働く「じぇりー」には、

俺と「同じ」ヤツがいる。

・・・「殺伐少女」。

一目見ただけで解るSっ気と、一目見ただけで解る美貌。

最初にあの女を目にしたとき思ったこと、「俺と同じ」感じがした。

名前は・・・確か、霧咲・・・うん、霧咲美織。・・・だよな?

俺はいつも「霧咲さん」と呼ぶから、下の名前はかろうじて覚えていたぐらいだな。


「あ・・・やべ、テレビ付けっぱなしだった」

 ピッ。

とりあえず消す。

しばらく沈黙してから、やっぱりつける。

いや、暇だしね。

今日のニュース。{○○氏が選挙初当選!!}



俺はぼそっとつぶやいた。

「んなもんどーでもいいっての」
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