逢い唄
階段を下りてゆく。
「美菜ぁーお母さん、洗濯籠置いてくるからお父さんに交渉しなさいよー」
「分かってるよっ♪」
私の心は弾んだ。お母さんに言い合いで勝った事もあるけど、これで夏休みは有意義に過ごせる。
再び、靴を履いてお父さんの元へと向かう。
「美菜ー!!」
私を呼んだのはお父さん。
(あれ??機嫌が直ってる・・・)
そう思ったのと同時に、私はお父さんの隣にいる男の子に目がいった。
(誰??・・・ん??もしや・・・お隣の・・・)
「美菜、料理出来るよな??」
「うん・・・」
(何で、そんな事聞くのだろう??どうだって良くない??今と関係なくない?)
「洗濯も・・・出来るよな?」
「うん・・・」
(なんだ?この質問は?)
お父さんの口からは次々と質問がポンポン出てくる
「掃除も、出来るよな美菜。」
「うん・・・出来るよ?」
「勉強は、苦手だよな・・・」
「う・・・うん。」
(ん?)