逢い唄
嫌々ながらも、指さしで海をキッチンへ誘導する。
「わ~ぉ~広っ!!」
「そーっすか。」
不機嫌全開。さぁ、さっさと出て行って!加藤 海!!!
「うーん。っと、オムライスでよろし?」
「は?はいはい、」
なんとな~くな返事。
「おっけー。三つ星でつくっからな♪」
(腹減ってねーんだから、喰わない、つーの。)
まぁ、そう思った。
「ハム、使ってよろし?」
「はいはい。」
「ご飯、使ってよろし?」
「はいはい」
「卵、使ってよろし?」
「へいへい…あー。もうっ、何でも使って下さいよ!」
「お!おっけー頂きましたッ」
(うぜー…。あーもうっ、早く帰れぇぇ…)
「んじゃ、私はリビングいますから…」
リビングへ急ぐ私。 ところが……。
「ん? 誰が、そんな事…許したかなぁ…」
急ぐ私をガシッと掴む何か。 暗いオーラ。低い声…さっきまでのテンションは何処へ行っ
たのやら…海は、豹変していた…