逢い唄
「うわぁ、でっかい天体望遠鏡だね・・・」
「だろ?星座の一つ一つがみえるんだ!美菜、すげぇだろ?」
私達は丘の上まで来た。辺りは木々が多少あるばかりで、見晴らしがいいものだった。天体望遠鏡は海の家にあったものだった。凄く大きなものでその頃は、かなり高価なものだ
と幼い私でも十分すぎるくらいに分かった。
「私、天体とか分からないんだけど、大丈夫?」
「大丈夫!オリオン座特有の三つ星を見つけることが出来れば大丈夫だ!」
海の目はキラキラ輝いていて、後に科学教諭を目指すことになるとは薄々分かるような気がした。