恋〜koi〜
楽しみにしていた、
待ちに待った文化祭。
高校三年生の俺は、この日を……高校生活最後の文化祭を存分に楽しもうと考えていた。
「先輩っ!俺のクラス来てくださいよ!」
「あたしらのとこ来てくださいよ!」
可愛い後輩たちが、俺のまわりに集まり、口々に声をあげる。
「おいおい、待てって。ちゃんと順番に回ってやるから」
こんなにいっぺんに言われては困る。
俺の身体は一つだけなんだ。
とはいえ、こんなにも慕われているのは嬉しい。
俺は幸せ者だな、なんて改めて思った。
「へぇー、占いやってんだ」
後輩に引っ張られ、友達と共に2年の教室にやってきた。
そこには“Welcome to fortune”という看板が飾られている。
どうやらこのクラスでは占いをやってるらしい。
ちょっと入ってみっか。