K.O.O.L−kiss Only One Love
「ちょっ、ちょっと待って!今、理解できてない…」
「勉強はできるのに君はバカか…。
いいか?今から夕葵は彼氏と別れる、んで俺と付き合う…わかるか?」
「そうじゃなくて!!なんであたしなの?!今日初めて会って、初めて話したんだよ?!」
「夕葵は俺が嫌い?」
「……」
「正直にはけよ」
と、取り調べですか?
相原くんはずるい…
あたしは…今朝からおかしいんだよ。
相原くんに会ってからおかしいの。
はぁぁぁ…
あたしは長いため息をついた。
「正直に…はきます。
あたしは。相原くんに一目惚れしました…」
これじゃ、自白する犯人じゃん。
「だろ?んじゃ、そういう訳で、今から彼氏と別れろ」
「…はい。」
「早く!!」
「い、今すぐ?!」
「当たり前♪じゃないと萎える。大丈夫×2、なんかあったら俺が出ていってやる!」
あたしは、促されるまま恭介に電話させられて、
別れ話をした。
…それは意外にもあっさりと受け入れられてしまって、あたしは腹がたった。
−−−−−−−
ファストフード店にあたしと相原くんは向かい合って座る。
「な、なんなの×2!?別れよう、うん、わかった…って、普通有り得なくない?!」
あたしは飲み干したシェイクのカップをギュッと握り潰す。
「…まぁまぁ…」
「あぁぁ!!ムカつく!!あたしの身体返せっての!!」
「…ハハハ。なんか人変わってるし…」
「こうなったらとことん付き合うわ…相原くん?」
「おぅ。ガッツリ来い♪」
こうして、あたしは相原くんと付き合う事になった。