K.O.O.L−kiss Only One Love
あたしと涼太の付き合いは、いつしか学校公認…のようになって、
みんなが羨むカップルだった。
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昼休み。
あたしはいつものように涼太のクラスの前で待っている。
「あ!夕葵ちゃん!涼太なら今職員室だよ?」
そう教えてくれたのは、涼太の親友の佐々木アキラくん。
「あ、そうなんだ。ありがと!」
「いえ×2♪…にしても、よく涼太と付き合う気になったよね?」
「なんで?」
「だってアイツ、めちゃくちゃエロくない?」
「…どうだろ。」
「えっ?!もしかして夕葵ちゃんもエロい系?!」
「バァァァカ。お前と一緒にするなよ。俺ら、まだプラトニックな関係だから♪」
突然、涼太があたしの頭の上から会話に加わる。
「嘘だろ?!だって付き合ってもう3ヶ月経つじゃん??」
…そう。
あたしたちは、キス以上したことがない。
正直、淋しい…
「夕葵との初エッチん時までに溜めて溜めて溜めて…出す!!
そう決めてんの♪」
「「…変態。」」
アキラくんとあたしは顔を見合わせて言った。
「どうとでも言え♪」
涼太は悪戯っ子のように笑う。
「んじゃ、夕葵飯食いに行くぞ!」
「う、うん」
あたしたちは旧図書室に向かった。