K.O.O.L−kiss Only One Love
あたしは、その日、先生の家に行った。
部屋に入ってすぐにあたしは先生に抱きしめられた。
「…夕葵…」
先生の唇があたしの唇に重なった時には、もうあたしは先生しか見れなくなっていた。
初めてのキス…
初めての愛撫…
初めての人…
男の人の吐息がこんなにあたしを狂わすなんて思わなかった。
あたしも…こんなに男の人を求めるなんて…
「…や…まと…好き」
−−−−−−−
大和はあたしをいつも優しく抱いてくれた。
あたしを大和好みの女にしていってくれてると思ってた。
でも。
何度、身体を重ねても…
あたしがどれだけ「好き」って言っても…
あたしにたくさんキスしてくれてても…
「好きだ」って言ってくれなかった。
あたしが「好き」って言う度に、いつも辛い顔してたよね。
それを見るのが辛くて、怖かった。
だから、あたしは大和に「好き」って言わないようにしたんだ。
あたしは、大和と一つになれてるだけで幸せで、いつも心の中で「好き」って言ってたんだよ。
−−−−−−−
あたしは大和に嫌われるのが怖くて、大和に二度と会わなかった。
最後に抱かれた日…
大和の誕生日だったよね。
一生忘れられない誕生日にする為に…