K.O.O.L−kiss Only One Love


もう、授業終わっちゃってるな。


気が付いたらあたしは、旧図書室にいた。



涼太…怒ってるよね。


あたしは携帯をポケットから取り出した。


受信Mailや着信履歴は、涼太とサチでいっぱいだった。



あたしは、携帯のアドレス帳を見た。



《大和》の番号を出す。


いつかかかってくるかもしれない…と、残しておいたメモリー。


あたしはTEL番もメアドも変えてない。



何を期待してるんだか…



すると携帯がバイブした。


液晶画面には《大和》… とある。



携帯を持つ手が震えた。




「…もしもし」


「…夕葵?」


「うん…」


「今…どこにいる?」


「…なんで?」


「……」


「今…旧図書室にいるの」


「…わかった。今から行くから…」


「…うん」



ドキン…ドキン…
ドキン…ドキン…



あたしは…どんな顔をしたらいい??


大和は…どんな顔するの?
< 22 / 32 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop