ダダダダイダディ
そうだ。


親父が死んだ。



それは突然だった。俺はその日そこそこ仕事は終えてなんちゃらビーフォーティーなんちゃらの前なんちゃら淳なんちゃらの水着姿を見ながらハアハアしていたわけだが、その時電話。
まあハアハアしていたわけだから当然のシカト。もしそれが親父の死を告げる電話だったとしたらどうしたのであろうか。出なかったのではなかろうか。
おっとちょい待ち。それこそリアル。俺は出なかった。
フルシカト。
だってさ、考えても見たまえ。誰がハアハアしてる時に鳴った携帯がさ、親父の死亡の報告だと思うわけ。
俺は異常じゃないよ。誰だってハアハアしている途中に電話がなったらシカト、いや、フルシカトするはずである。これ真理。イッツリアル。
ああ、文才が欲しいな。文才があったら真理、とかイッツリアル、とかじゃなくてもっとバシンといい感じの単語熟語を当てはめてかっくいい感じに決まるはずなのになあ。ああ文才、文才があったら俺は2000万円の副賞を断らなかった。そもそも2000万円を断った彼には文才はあったのか。
もしなかったと仮定したなら偉いこっちゃ。俺は文才以外も大したことないゴミ野郎ってことになりさがっちまう。
ああ夢はKAGEROU…。

ああ、KAGEROUで思い出した。
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