【完全版】秘密のフィアンセ☆ 上
佑斗にバレちゃう。
こんなにドキドキしてるのが…。
「佑斗…。離して…」
「いいじゃん別に。オレたち結婚するんだからさ、これくらい当たり前だろ?」
そんな風に言われると、返す言葉がない。
「で、でも・・・」
「でも?」
私はやっぱり、自分が好きで、相手も私を好きでいてくれる人に、抱きしめてもらいたい。
「お互い恋愛感情がないのに、やっぱりこんなのは嫌・・・」
いくら婚約者といっても、親が勝手に決めた相手だもん。
すると、佑斗は意外にあっさりと、私を離してくれた。
「そうだよな。お互い好き合ってるわけじゃないから嫌か」