【完全版】秘密のフィアンセ☆ 上
え!?
佑斗の事を話してる!?
思わず聞き耳を立てる。
「う~ん。確かにカッコイイけど・・・」
けど、何だろ?
「ヤクザよ?」
「う、うん。まあね。それさえなければな~。休み明けに見て、やっぱカッコイイって思ったのに」
そうよね。
それさえなければ・・・よね。
ふらふらとお手洗いを出ると、近くで晴彦が待っていた。
「待ってなくていいのに。何だか監視されてるみたい」
何だかイライラしてしまい、冷たくそう言うと足早に通り過ぎた。
「由奈さん!待ってください」
追いかけるように走ってくる晴彦にも、何故だかイラついてしまった。