俺と生徒。
てかこのクラス元気良すぎだろ。
まぁそっちの方が俺的にはいいけど。
「えー、ではこれで一時間目の授業を終わります。」
「ありがとうございました!」
高校入学当初って、普通はみんな話せずにいるよな?
なのになんでこのクラスはこんなに仲良しなんだろう。
少し嬉しく思えるような不思議なような…
そんなことを考えていると、一人の生徒が俺の前に来た。
「裕也先生~なんでそんな変な顔してんですかーっ(笑)」
そう聞いてきた彼女は、
確か…南侑妃という子だ。
南は顔は美人系ではないけど、可愛い顔をしていて、小さめの子。
「南かー、変な顔とはなんだ(笑)」
「うわ!先生もう名前覚えてるんだ!?すっごー。」
「まぁ先生だからなー」
「先生に見えないけど(笑)」
人を馬鹿にするけど、太陽のような笑顔だから冗談だとわかる。
こーゆータイプが好かれるんだろうな。
「侑妃~健太君きてるよ~?」
クラスメートが南を呼んだ。
ん?健太?彼氏か?
俺は少し興味津々になりながら
ドアの方へと目をやった。
「あ!健太だあー!」
そう言って南は"健太"のもとへ行く。
「侑妃~、お前の担任ちょーカッコいいやん!いいなあ…俺なんかオバサンだぜ!?」
"健太"が俺を見ながら言う。
俺はどうしたらいいのかわからなくなり、目を下に向けた。
「先生っ!健太が先生のことカッコいいってー♪良かったね!」
「はは…さんきゅな…」
苦笑いしかできない俺。
カッコいいとか言われてもなんて返せばいいかわからない。
「じゃあ俺、教室もどるわ」
「じゃねー健太ー☆」
なんか、南の笑顔の輝きがいつもより倍増してる気がする。
あれが恋する女の子ってやつか?