いつもとなりにはキミがいた
初恋
「雄ちゃん♪
おはよー」
そう言ってあたしは後ろから雄ちゃんに抱き着いた。
あたしは小4で、雄ちゃんは小6。
雄ちゃんとこうやって学校に行くのももう今年で終わり。
だって雄ちゃんは今年の4月から中学生になるから。
「おい? 大丈夫かぁ?
またおまえぼーとしてんで」
「そんな事ないしー!!!
それより雄ちゃん
今日もサッカーして帰るん?」
雄ちゃんは指を鳴らしながらニヤってうちを見た。
「おう。
そやからミホは友達と帰れよ?
俺はシュウと帰るから」
いいな〜シュウ君は。
シュウ君って言うのは、雄ちゃんの幼稚園の時からの幼なじみで、
同じくサッカー少年。
「うん‥わかった。
あ、友達待ってるから先行くな!」
「おう。
じゃまたな〜」
うちを待っててくれた親友の詩歌と教室に向かった。