いつもとなりにはキミがいた



休憩を終えた選手達が中から出てきて、エンジンを組み始める。



「はぁはぁっ、
もぉ〜めっちゃ疲れたわ」



しいちゃんはそう言いながらコーラが入った缶をあたしに渡してくれた。



「ありがとっ。
雄ちゃんなんか怪我してるみたいやねん‥。」



さっきから気になってた事だった。



雄ちゃんは気にも止めないでボールを蹴り続ける。



でも走り方が少しおかしかった。
だって右足をすこし引きずっているように見えたのは、あたしの見間違え?



そんな訳ないよな?
あたしは雄ちゃんのサッカー姿にはいつも敏感に見てたんやもん。



でも、観客席から見てるあたしには雄ちゃんに何もしてあげられへん‥



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