いつもとなりにはキミがいた
「そこっ!! お喋りするんやったら後にして!!」
「‥‥‥‥‥」
香織先輩の声が体育館に響く。
鋭い大きな目を、倍以上に大きくして声を張り上げた。
「すいません。」
2年の二人が頭を下げた。
3年生は、もう3週間をきったラストの大会のことでピリピリしてる。
受験の話もよくしているみたいで志望校の話もよく耳にするようになった。
‘受験’って言葉で思い出した。
雄ちゃんと香織先輩が喧嘩をしていたときのことを。
あれから仲直りしたのか、それともまだ喧嘩しているのか
今の香織先輩を見ているとなんとなく分かるような気がした。