いつもとなりにはキミがいた
進路、それぞれの道へ
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「D高でええんか? 正直、おまえやったらK高狙えるけどな・・・・」
「・・・・D高で、お願いします。」
夕日が差し込む静かな教室で懇談が始まった。
懇談の前に、進路の用紙を提出するようにと言われていた俺はなんの迷いもなくD高と書いた。
「あ、わかった! おまえ、隣のクラスの里中が推薦でD高行くからか?」
「いえ・・・てか、そんな理由で大事な進路を決めた訳じゃないですから。 ただ、俺がD高の整った勉強面とかに惹かれただけです。」
一回も目を逸らさないこの人に俺は説得をしていた。
まだ、親にも・・・・・彼女の香織にも話していない進路をどうして、先生なんかに話してるんだろう。
「でもあそこは、スポーツに力入れてるのは知ってるけど・・・・・まぁ、おまえがそこまで言うんやったら・・・・、でもよ〜く考えろよ? 俺はK高を進めたからな?」