いつもとなりにはキミがいた



「ミホも一緒にサッカーしようぜ。」



雄ちゃんはそう言って、ボールを優しく蹴って渡して来た。



「無理やし〜。うちサッカー下手くそやもん、この前やて先生に青柳はサッカー向いてないとか言われたんやで」



次に笑顔でこっちを見ていたシュウ君にボールをパスした。



「おまえはサッカーが下手くそなんじゃなくて、ただ嫌いなだけやろ。俺が教えたるからおいで」



雄ちゃんの‘おいで’は何倍も好きだ。



好きな人に言われて胸キュンするNo.1は‘おいで’って手招きされること。



それって変なんかな?なんてよく思ったりもする。



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