いつもとなりにはキミがいた

「････ッ･･」



裏校舎にたどり着いた俺は、唇を噛み締めて一粒の涙を流した。





その時だった。




背を向けて顔を隠すように泣いていた俺の隣に誰かが寄り添うように座った。




俺は手を下に下げて隣を見た。




「･･シュウ？」




「あ、雄やったん？！はは♪ な〜んや。 誰か居るおもてたけど、まさか雄やったとはな･･？」




はにかんだシュウに俺はそれ以上何も言うことはなかった。




「･･俺さ、ほんまは卒業したくないねん。」




涙を手で拭うとシュウの隣に腰を下ろした。




「うん。 俺もやで〜。 でも、別れは新しい出会いの始まりやと思うな俺は。」




「･･新しい、出会い？ でも、みんなと別れてもう会われへんのやったら、新しい出会いなんかいらん。」