いつもとなりにはキミがいた
「それって寂しくない? 今よりも素敵な出会いが待ってるとしたら、それを雄は逃すことになるんやで?」
足元に落ちている小石を拾い上げて投げるシュウ。
「・・うん。 俺・・・子供みたいやな。」
「え? まだまだ子供やん。 俺らって。 そんなん淋しい嫌やって言うてる間にも別れは刻々と迫ってる。 ここに居るのはもったいないんとちゃう?」
そう言ったシュウに俺は立ち上がった。
二人で担任の先生、友達と最後まで語り合った俺は楽しくて一生忘れることが出来ない卒業式を送った。
帰り際に、香織とばったり会った。
「・・ユウ?」
そう言った香織を見てシュウはさっとどこかへ行ってしまった。
あれから休みがちになった香織。
本当は凄く心配していた・・・・・卒業式も来ないかと思って。